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【里らぼ2021木曽】第1回 オリエン/自己紹介/各現場訪問

埋もれかけてしまった木曽地域の文化や知恵を再び耕し、未来につながる「もの·こと」を生み出すプログラム「里らぼ木曽2021」

2021年2月14日の「里らぼ」第一期最終発表会の様子はこちらからご覧ください

常滑に拠点を置きプロダクトデザインを軸に様々なプロジェクトを行うクリエイティブディレクター高橋孝治さんを講師に迎え、2020年11月から始まり、2期目となる今年は、新たにキーワードを設け、それに沿ったもの·ことづくりを行います。

今回のテーマは『ひらく』

2期開始に向けて、2021年8月1日に公開講座「アイデアをかたちにする」&説明会を行いました。約20名にも及ぶ方々に参加していただき、みなさん熱心に耳を傾けていました。

その中から実際に応募し審査を通過したのは今回は3名。

初顔合わせとなった「里らぼ2021」第1回の様子を、運営スタッフがお届けします。

2021年8月「里らぼ2021木曽」がスタート

第1期は紅葉が美しい季節でしたが、今年はまだ残暑が厳しい8月の南木曽からスタートしました。

恒例の運営側と参加者の顔合わせと参加者の普段の活動を皆で共有するところから始まります。

捨てられてしまうものの再利用。「DIYの体験ワークショップ」をカタチに

最初のトップバッターは、南木曽町地域おこし協力隊の川本さんです。

名古屋で就職し働いてみたけれど、都市の生活に疑問を持ち始め、祖父母の家がある南木曽町に移住。現在、南木曽町の地域おこし協力隊として活動しています。

今年は協力隊最後の年。今の活動を何かカタチにしたいということで「里らぼ」の参加を決めたそうです。

協力隊の初年度の活動拠点の南木曽駅前の「ミンツク」の現在の状況。そして今、拠点にしている南木曽のゲストハウスの「結い庵」での活動をお聞きしました。

川本さんからの提案は、捨てられてしまう古材を使って、スツールや椅子などの暮らしの中にあるものを作る体験型ワークショップをカタチにしたいという提案です。

木工の経験はないけれど、初心者だからこその目線でできるアイディアを大切にできたらとのこと。

高橋さんからは、「経験がないことを謙遜することはないです。それ以上にセンスとアイディアが大事です。古材をどう使うかじっくり考えてみてほしい」とのアドバイスがありました。

今の提案がこれからどんなカタチに変わっていくのかとても楽しみです。

古民家を再生し、ギャラリースペースにしたい

場所を大桑村に移し、2人目は、大桑村地域おこし協力隊の奥野さんです。岐阜県の出身で、多治見で陶芸を勉強後、メキシコに渡り陶芸家として活動。コロナをきっかけに、日本に帰国し大桑村地域おこし協力隊として活動されています。

今まではコンセプトを言語化するなどをしてこなかったので、里らぼをきっかけにやってみたい。また、木曽のものでできるものづくりを広げて行きたいとのこと。

大桑村は縄文遺跡が多数発掘されている地域で、粘度質の土も採取できるのです。

奥野さんが土を採取している現場訪問をした後に、普段使っている釜のある工房を見学させてもらいました。奥野さんが大桑の土で作った作品を見せてもらい、現在改修している古民家へ。

奥野さんからは、地域の素材(土や釉薬など)を使い「もの作り」をしたい。また、昔お蚕さんを飼育していた2階スペースをギャラリースペースにしたいという提案です。

「ぜひ、今の奥野さんの自分の作品の世界観を軸にして魅せていってほしい。2階を地域の人たちと一緒に場を作っていくことを考えてみても良いかも」と高橋さん。

奥野さんから生み出される木曽の素材を使ったアート作品が非常に楽しみです。

価値観を見直し風情を楽しむ「行燈スタンド」

東京や名古屋でインテリア空間デザイナーとして働いたのち、現在は上松町にある技術専門校で木工を学んでいる秦さん。

大分の阿蘇のホテルや東京の飲食店の内装デザインなどを手がけ、今後はデザインだけではなく、自分でも内装やものを作れるようになりたいとのことで、今年から木工の勉強のため木曽へ来ています。

コロナ禍の時代だからこそ、見直したい価値があるのではと思い、毎年違う風鈴をかざして風や涼を楽しむ木曽の素材を使った行燈スタンドの提案です。

高橋さんからは、「とても素敵なデザインです。ホテルなどにも合うし、キャンプにも持っていけそうです。クライアントと相談しながら作るのも楽しそうです。木と石の可能性をもう一歩踏み込んでアイディア展開してみては?」と。

今後も木曽の当たり前に存在しているものが、秦さんの新しい視点でどのように変化するのか期待しましょう。

里らぼ2021の3名のみなさんの現場訪問と提案発表が終わり、気づけばもう日が暮れていました。

参加者の皆さんがこの講義の内容やアドバイスを取り入れつつ、次までにどのようにアイデアをブラッシュアップするのか?次回レポートもお楽しみに。


 

参加者(現場視察順)

·南木曽町地域おこし協力隊/川本さん
·陶芸家·大桑村地域おこし協力隊/奥野さん
·インテリアデザイナー·上松技術専門学校生/秦さん

講師·運営メンバー

·講師/高橋孝治(デザイナー)
·企画·運営/蒲沼明(デザイナー·BOCCA)、坂下·西尾(ふらっと木曽)


里らぼ第2期 ブログまとめ
▶︎ 第1回 http://fumfum-kiso.com/special/satolab2021_vol1/
▶︎ 第2回 http://fumfum-kiso.com/special/satolab2021_vol2/
▶︎ 第3回 http://fumfum-kiso.com/special/satolab2021_vol3/

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